経営戦略の教科書 (光文社新書) [新書] [経営]

経営戦略の教科書 (光文社新書)

経営戦略は"生き物"だ!
早稲田大学ビジネススクールで学生満足度No.1の白熱講義を初公開!
日産、コマツ、アサヒビール、カゴメ、パナソニック、旭山動物園......"死の谷"に陥った企業はどう戦略転換して、蘇生したか?
長年、戦略コンサルタントとして活躍してきた著者が、生きた事例を豊富に紹介しながら経営戦略の「本質」に迫る。

★レビュー★
 本編はマイケル・ポーターのポジショニング理論に基づいた経営戦略のケーススタディ集である。タイトルは「教科書」となっているが、決してワセダのビジネススクールがこれを教科書としているわけではないこと、当然である。こんな簡単なことを学ぶためにわざわざ早稲田に行くこともない・・・・。

 本書は「入門書」に徹しているため、経営戦略に関する既存のツールを概観しようというものである。3C分析、SWOT、ヴァリュー・チェーン、アドバンテージ・マトリクス、今となってはもはや陳腐化しつつあるアンゾフのマトリクス、PPM等々を概観する。

 興味深いのは、具体的な企業のケーススタディが載せてあることだろう。といっても、微に入り細にまで入り込んでどうにかするってもんでもない。これもまた、概観にとどめている。読者ならすでに聞き及んでいることと思われることばかりで、たいして勉強になるものでもない。

 本書は折につけ、ドラッカーの言葉を引用しているが、残念ながら「理論は現実に従う」というのが引用されていない。
これは、「理論は現実に従う。我々にできることは、すでに起こったことを体系化することだけである」「理論は現実を体系化する。理論が現実を創造することは、ほとんどない」ということである。本書もそういうことで、既存の会社に現実に起こったことが書かれているのだ。

 本書は、楽に読める。より具体的かつ踏み込んだ論点を知りたければ、早稲田ビジネススクールに来なさいということなのだろう。





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